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テルモピレーtop自分の場合の靱帯再建の治療の流れNEW!!前十字靱帯断裂とは?

前十字靱帯断裂

 

前十字靭帯(ACL:Anterior Cruciate Ligament)とは…

 

膝前十字靭帯(ACL)は膝関節の中にある靱帯で、運動するときなどに膝のひねりを制限し、膝を安定させる役目をしている。主に、脛骨が内旋しながら前方にずれるのを防ぐ役割がある。 前十字靭帯の線維は、anteromedial band(AMB)とposterolateral band(PLB)にわけることができ、AMBは頚骨の前方部分に付着し、大腿部では後方部分に付着している。膝をのばすと、PLBが緊張し、AMBは緩む。曲げた時にはその逆となる。膝には4つの靭帯がある。左右に不安定にならないように、膝の外側と内側に外側側副靭帯と内側側副靭帯がある。さらに前後に不安定にならないように、前十字靭帯と後十字靭帯があり、膝の中で交差していて、前十字靭帯は太ももの骨の裏側からすねの骨の前側へ、後十字靭帯は逆に付いている。また、メカノレセプターという人体センサーが含まれており、膝の角度や膝にかかっているストレスなどを神経をとおして脳に伝えている。このセンサーによって、自分の眼で膝を見ていなくても、膝がどういう状態にあるのかを感じることができ、通常は、膝に安全な動き方をするように脳が制御している。

Dr. M. INOUE website - 前十字靭帯(ACL)再建術 - はじめに

  前十字靭帯断裂とは
 

膝前十字靭帯損傷(ACL: anterior cruciate ligament injury)は、膝関節内血腫があっても骨折所見などないので案外見逃されることが多い。レントゲンでは骨しか映らないので、靭帯や半月板や軟骨に損傷がないかどうかはわからない。 前十字靭帯は一度切れると溶けてしまう。前十字靭帯は血行が乏しいので、一度損傷すると、ギブスによる外固定や、手術的に縫合術を施してもほとんど治癒しないと言われており、そのため、現在のところ治療として靱帯のかわりになるものを移植するしか方法がない。膝の怪我で血が貯まるものの6割〜8割は前十字靱帯損傷であると言われている。

慢性期(受傷後3ヶ月以後)には 膝くずれ(歩いていたり急に振り向いたりするときなどに膝がガクッとして崩れてしまう現象 )が起き、大腿四頭筋(太股の筋肉)の萎縮がおこる。膝くずれに伴い、二次的に半月板や軟骨損傷を引き起こし腫脹、疼痛を起こすようになる。膝がはずれるような気がしてスポーツができなくなる。 この「膝くずれ現象」は筋力を回復させても改善されないことが多く、元のスポーツレベルへ復帰するためには手術を選択するスポーツ選手が多い。スポーツをしない日常生活だけ行えれば良いという人もなかにはおり、そのような人は必ずしも手術をしなければならないということはないが、前十字靱帯を損傷したままで運動や生活を続けていると、半月板や軟骨といった膝のクッションの役割をする正常な組織が傷ついてゆく(関節がすり減る一種の老化)。前十字靱帯損傷からの時間が長ければ長いほど、膝が痛くなる、腫れる、引っかかるなどの症状がでやすくなる。

「膝が内側に入り、かつ、つま先が外側を向いている状態」で受傷する確立が高い。膝の外側からタックルされたときなど膝に直接物体や人があたって受傷する、スキーでの受傷のように膝に回旋力や内・外反力が介達的に働いて受傷する、ステップをしたとき、ジャンプして着地などの転倒・方向転換で膝がガクッと外れて損傷することが多い。約200kg以上の力がかかったときに断裂するといわれている。受傷時に靭帯の切れる音「ゴリッ」や「ポキッ」などの断裂音を伴うこともある。 受傷時は膝を抱えてうずくまるが、しばらくして立てるようになると膝が何かグラグラと不安定な頼りない感じとなる。当初の痛みは10−60分ほどで少し軽くなるため帰宅し様子みることが多いが、徐々に関節内に血がたまり、6−12時間で痛みが極めて強くなり病院に行く場合が多い。

前十字靱帯損傷の主な症状 は「膝がぐらぐらする」「膝に力が入らない」「膝が完全に伸びない、正座ができない」「スポーツ復帰して何度も膝をはずしてしまう」「膝が腫れて、熱をもつ」 などである。

もし膝崩れなど、前十字靱帯の断裂のおそれがある場合は膝の専門医のいる病院を探して診断してもらうこと。

  自分の場合
 

自分の時には、「コキャコキャッ」と聞こえて崩れた。1度目ではほとんど怪我をした瞬間に痛みはなかったので、そのまま運動を続けたが、踏み込む度に膝がガクっとなった。その後、数時間経ってから歩くのが困難なほど痛みだした。夜には痛みのため膝の曲げ伸ばしができず、翌日はあり得ないくらいの痛みで非常に困った。しかし、この痛みは1〜2週間くらいで改善し、正座はできないが、日常生活などは普通にできるようになった。2度目、3度目の受傷時には膝が崩れてすぐに、痛みと言うよりは引っ張られるような痺れる感じで、その後数分間は動けなかった。3度目の受傷の次の日、整形外科で膝の血を抜く。その後MRIで検査をした所、膝前十字靱帯が切れていることが判明、手術をするに至った。

自分の場合の靱帯再建の治療の流れNEW!!

  手術前リハビリ
 

前十字靱帯を損傷した後、時に通常の回復より遅く膝の曲げ伸ばしが固くなったり、ももの筋肉(大腿四頭筋)がやせて力が入りにくくなる場合がある。このような状態が続いていると、正常に歩けず日常生活に支障をきたす。 適切なリハビリを行えば、通常2週から1ヶ月ほどで日常生活はもちろん、ジョギングなどの軽い運動は出来るようになる。この時期には、膝もある程度正常に、痛みなく曲げ伸ばしが出来るようになるので、筋力を測定してどのくらい回復しているか評価し、もう一度スポーツ整形を受診し今後の方針を話し合うことになる。 新しい損傷で手術をする場合には、まず3から4週間は保存的治療を行う。関節内の出血や炎症がおさまり十分膝の曲げ伸ばしができるようになってから手術をしないと術後に膝が固くなる。膝の手術が決まったら、

手術を受ける前に次のことができるようにしておきたい。

1.膝の伸び・曲げがフルにできること。術前に左右差のない完全な伸展と、正座ができる完全な屈曲ができることが望ましい。通常手術を受けると、手術のために関節が硬くなる。十分な膝機能の改善のためには、完全な伸展と屈曲が大切。したがって現在伸びや、曲げが十分でない場合は、痛くてもよく練習する。湯船の中での正座も有効。ただし、半月板が切れて挟まっている場合は、完全な膝の伸展には無理があることも少なくない。この点は主治医と確認する。

2.筋力の回復に努めること。できれば手術前に腿の太さに差がなくなっていることが望ましい。筋力は膝の痛みや腫れによって、急激に落ち、腿は細くなる。できれば手術前に1cm以内の差になっているとよい。

足を浮かせて膝を曲げ伸ばしするような運動のやり方は「禁」。ハーフスクワット訓練、エアロバイク、歩行、ジョギングなどは、不安定感がなく行なえればやる。 運動量の目安は、膝の「腫れ・熱」がでないこと。腫れや熱の出やすさは、個人差と時期の差がある。訓練をするとすぐに熱を持つ場合は、水でのクーリングと頓服の痛み止めを使用する。

  手術(前十字靱帯再建術)
 

手術は全身麻酔で行う。麻酔は麻酔科医が実施。患者の状態、持病、体質、年齢などによってはリスクを伴う場合がある。なお、 全身麻酔からさめたとき、まだのどにチューブが挿入されている場合がある。また、手術後しばらくの間、尿道に管を入れている場合がある。

具体的には、関節鏡で関節内の病態を充分に調べたあと、内側ハムストリング腱と呼ばれる膝後内側の腱を採取。それを束ねて移植腱とし、関節を大きく切開せずに関節鏡で見ながら、正確な位置にドリル孔を穿ち、チタン製のネジやボタンにて移植腱を固定。なお、移植した腱はゆっくり成熟して行くので、正確に術後のリハビリを行う必要がある。万が一でたらめにリハビリを行うと早期に移植腱が伸びたり、断裂してしまうことがある。 また、損傷した半月板については、その温存を図るため、出来るだけ関節鏡で見ながら縫合術を行う。しかし、縫合しても治る見込みのない損傷の場合は部分的に切除を行う。 なお、手術による傷は、膝の周辺に3〜5cm程度だが、半月板縫合術にはさらに数cmの追加皮膚切開が必要となる。

手術は一言で言うと「自家腱移植」で、自分の体のある一部の腱をもってきて、本来の前十字靱帯の付着部に膝の下の骨である脛骨と上の骨である大腿骨から骨にトンネルを掘り、そのトンネルの中に、とってきた腱を束にして通し、ピンと張った状態で両側を金属などに固定する。 皮膚の傷は膝の前内側の約3cm。また膝のお皿の両側に2箇所、関節鏡のための小さい傷を使う。腱として膝の内側にある膝を曲げる筋である半腱様筋腱を用いる。 手術直後は腱が骨の中に浮いた状態にあるが、周りから徐々に細胞と血管が入りこみ、腱と骨の壁がつながる。骨と腱の結合がしっかりするまでに約3ヶ月かかる。3ヶ月たつともう大丈夫かというとそうではない。関節の中にある靱帯中央の治癒には、実際年余の時が必要。残念ながらいつまでたっても正常と同じにはならない。実際には、後療法が順調に進めば6ヶ月でスポーツに復帰するが、中身は多少おぼつかない状況といえる。よって怪我をする前よりも、膝をいたわる。「いたわる」とは日ごろの十分な訓練と、やりすぎないこと、運動前後の手入れのことである。

  手術により期待される効果
  膝くずれや不安定感の改善、痛みの軽減などが期待できるが、100%ではない。また、これらの改善の程度は、体質や関節表面の軟骨・半月板の損傷程度などにより異なる。
  手術の危険性、合併症
  1000人に1人程度は術後の感染を来すことがあり、入院が長期に亘ったり、その後遺症が出現する亊が無い訳ではない。 また、術後に適切なリハビリを怠ると関節の癒着を来たし、動きが悪くなり大きな支障がでる。再建手術後約1年で、脛骨に入れたスクリューを抜去し、同時に関節鏡で膝関節の中を再チェックする。移植腱や処置した半月板の状態を観察し、不都合な部分があればそれを修復する(1週間程度の入院が必要)。 また、移植腱や縫合した半月板の一部に治癒不全や亀裂を生じることが稀にあり、その場合は早めに小手術(1週間程度の入院が必要)が必要となることもある。
  術後リハビリテーション
 

手術後は個人個人で筋力などの膝の回復度合いは違うので多少前後することはあるが、およそ以下のようなスケジュールとなる。

手術日前日より入院、手術翌日はギプス固定、ベッド上で安静 、手術の麻酔から醒めると、とても痛む。術当日は痛みを我慢せずに早めに痛み止めをもらう。また静脈血栓を防ぐために、足首をゆっくり力いっぱい上にそらし、下に曲げる。術後1時間ごとに2,3回行なう。 特に問題がなければ術後ベッドは30度くらい頭部を上げる。また腰が痛みやすいので、上半身ごとねじって枕を背中に入れたりする。 手術後には膝を軽く曲げた状態で固定するような簡単なブレースを用いる。軽く曲げておくことが移植した腱にとっては安全。しかし最終的に膝が伸びなくなることは絶対に避けなければならない。

手術後2日目から車イス・松葉杖で移動可能。リハビリ開始。リハビリは基本的に痛みや不安感のない範囲で進められ、けっして無理のないように行われる。リハビリ室では膝の関節可動域訓練、筋力訓練、歩行訓練を中心に行う。手術後の膝や、靱帯の回復状態は個人差があるため、スポーツ整形外科医と理学療法士が、それぞれの患者にあったメニューを作成し実施してゆく。ブレースをしたままで足が持ち上がるように訓練。それができるようになったら、下肢を上げて5秒数える。20回を1セットとして1日4,5セット行なう。ブレースをしたままで行なう。 次にブレースをしたままで膝を伸ばすように腿に力を入れる。ブレースをしたままで軽く足が上がるようになったら、今日からは横向きになって足を横に上げる。できるだけ真横にあげる。これも5秒数えて20回を1セットとして1日4,5セット行なう。うつぶせの練習もする。できればうつ伏せで足を後ろに持ち上げる訓練も行なう。 ベッドサイドに足を下ろして、手術側の足に体重を少しかけて立つ練習をしてみる。これに慣れたら、松葉杖を使って、患肢に体重の5分の1を目安に体重をかけながら、歩く練習をする。松葉杖の使い方は術前に覚えておく。 松葉杖で歩く練習は、足に血が下がって痛くなったり、違和感がない程度に徐々に慣らしていく。

3,4日、リハ室では担当の先生からいろいろなチェックや、上半身や全身的な運動の指導を受け、進めてゆく。 しかし術後のリハビリの基本は自分で毎日、数回行なうベッド上、ベッドサイドでの訓練であることを忘れないようにする。退院後も同様。毎日決まったことを行い、膝を少しずつよい状態にしていくことがとても大切。軟膏で膝周囲をやわらかくする。

術後1週でギプス除去。膝の屈伸訓練開始。

リハビリ室ではリハビリ開始当初から痛みや不安定感のない範囲で体重をかけていき、通常1〜2週で体重の1/3の荷重歩行(2本の松葉杖使用)、杖や装具がなくても安定した歩行が可能になる。日常生活レベルの活動(通勤、通学、階段昇降など)は3〜4週で可能となるのでこの時期に退院となる。4週前後で自転車エルゴメーター、8〜10週でジョギングが可能。競技の種類にもよるが、5ヶ月頃より軽い(スポーツ)練習を開始し、9ヶ月頃より競技復帰という形になる。

CPM(Continuous Passive Motion)と呼ばれるものを用いた可動域訓練

実際一般に行われるリハビリ(アイソメトリック・エクササイズ)では、膝を伸ばした状態でタオルを巻いたものを膝の裏に置き、それを大腿部の筋肉を意識しながら膝の裏で押して膝周囲の筋力アップを図る。これは非常に有効な方法で、術前にある程度この方法で筋力を付けておくと、術後の回復具合も良好となっている。また、靱帯損傷以外の膝の痛みに有効な場合もある。スポーツ選手が、膝を傷めながらも手術を行わずに競技を続けることができるのは、こういった膝周囲の筋力トレーニングの賜であるとも言われている。

退院の条件は以下のとおり。

1. 膝の伸展がうまく力が入り、健側と比較して−5度くらいであること。

2.屈曲が90−100度まで達していること

3.部分荷重での松葉杖歩行が安定し、階段の昇降練習を十分にしていること

足を浮かせての膝曲げ伸ばし訓練は今後一切行なわないようにする。この訓練(サイベックスなど)はとても膝に危険。

レッグプレス。膝を伸ばしきらないようにして、徐々に進める。膝伸展60度くらいで最初は止めておく。負荷は徐々に増やす。

レッグカール。膝裏を鍛える機械。これは積極的にやりたいが、いきなりやることは危険。膝裏の腱を用いた再建術では、膝裏は「肉離れ状態」。ツッパリを感じながら、そこをほぐしながら、徐々に負荷を増やす。 膝裏の違和感については、個人差が大きい。筋肉質の場合は特に注意。力より柔軟性が大切。柔軟性を失わないように力をつけてゆく。

  1期(活動性最大制限期)
 

術直後の2週間は、手術の影響から回復するため膝の安静度が最も必要な時期。 現在の前十字靱帯再建術では関節拘縮を生じる危険がほとんどないため、この時期には積極的に可動域訓練を行うことはしていない。 荷重については、術直後より装具使用のもと部分荷重を許可し、1週で全荷重としている。筋力訓練は股関節周囲筋の増強のため、3方向の下肢挙上訓練(レッグレイジング, リバースレッグレイジング ヒップアブダクション)を施行。 術後1週より静止スケーティングを開始。静止スケーティングは、抗重力筋である大腿四頭筋を生理的環境下におき、下肢固有知覚の回復を目的とする。

退院後1〜2週で術後最初の外来初診。 大腿四頭筋のセッティングがうまくでき、伸展障害が少ないこと。膝の伸ばし/曲げが3-5度/100-120度になっていることが大切。松葉杖歩行にもなれ、徐々に体重の50%はかけて歩く。腫れや熱の状態に応じて進めてゆく。膝周囲の軟膏によるマッサージをよく行なう。

  2期(活動性制限期)術後3〜6週
 

術後3週目からは、疼痛が軽減する一方、移植腱の強度は低下し最も危険な時期であるため、可動域訓練と筋力訓練は十分に注意を払いながら行わなければならない。 可動域は術後4週目までに0〜120°を目標としている。これは、関節鏡で手術が行われるようになった現在ではあまり難しいことではない。 筋力訓練として、レッグカール訓練を開始。この訓練は膝に前方引き出し荷重がかからないため、比較的安全な訓練といえる。筋力アップと共に負荷を増強し、マシーンによる訓練も許可している。

術後1か月:大腿四頭筋のセッティングがさらによく力が入り、膝の伸ばし/曲げも0-3度/120度になっていること。1本松葉杖で形よく歩けること。腫れや熱がないこと。 松葉杖歩行は動きすぎて膝に炎症をもたせないようにするため、膝を曲げた状態で固まらないために使う。装具は膝伸展位でどんどん動き回らないように使う。 仰向けに寝て、両膝を立て、お尻を浮かせる。これができたら、さらによいほうの足を浮かせる。この時点で悪いほうの足だけで、下半身を支えている。これが安全な膝裏の筋力強化法の第一段階。楽にできるようになったら、徐々に膝の角度を浅くして行なっていく。 エアロバイクは抵抗よりも速さのほうが危険。ゆっくりこぎ2,30分行なうようにする。

一般的には、体の柔らかい場合、膝のそりが強い場合、外傷後経過の長い場合、半月板がなくなっている場合では術後早期はより慎重に進める。

  3期(活動性回復期)…術後7〜16週
 

術後7週目からは、足部を接地して動的に行わせるトレーニングメニューを追加。 筋持久力と心肺機能の増強を目的としてバイシクリングも開始。下腿三頭筋力の向上を目的としたカールレイジングも開始。この訓練は両足つま先立ちを4〜6秒維持するもの。 術後9週目からはレッグエクステンション訓練、術後13週目からはハーフスクワット訓練の順に許可してゆく。

術後3ヶ月くらいからジョギングをするといっているが、走る前には正しく歩けること、正しく早く歩けることが必要(2,30分を単位として)。 片足での爪先立ちがスムーズにできる、 片足での膝90度屈曲がスムーズに出きること。 階段の下りもスムーズ 、筋力測定で最低健側の65%以上。 その条件に満たない場合は走ることをあせらず、走る準備段階を進める。

  4期(活動性増進期)…術後5〜9ヶ月
 

術後5ヶ月からは、スポーツ要素を取り入れた筋力訓練を徐々に増やし、スポーツ活動への復帰をはかります。 この時期には既に移植腱は骨に固着していますが、筋力不足などによる再受傷に十分気をつける。まず、ジョギングやバタ足などから開始し、マシーンやウェイトトレーングを十分行う。 術後7ヶ月からは、ランニング, ジャンピングロープなど敏捷性を養うトレーニングもプログラムに加えてゆく。

競技への復帰 術後9ヶ月の時点で客観的な評価を施行し、監督ないしコーチと連絡をとって、競技への復帰レベルを決定してゆく。

走力が上がることが運動復帰の基本。 力がなくては早く走れない。バランスが悪くてはうまく走れない。 全力の80%くらいの感じで走れるようにもっていけたら、徐々に復帰する種目特異的な練習を加えてゆく。ゆっくりから早く。短時間から長時間に。準備運動は常に大切。

ジャンプする種目では両足から徐々に高く、片足で徐々に高く。着地の練習も両足から片足に、真下への着地から前後、左右の着地に進めてゆく。

バレーボールではレシーブ練習は軟骨に悪いので、ジャンプなど、ほかの動作がしっかりできるようになってから最後に行なう。

柔道では打ち込みからはじめる。軽い相手から徐々に重く。最終的には怖い技を十分に意識的に練習しましょう。また上半身を鍛えることによって、技の幅を広げ、下肢を守る。乱どりはやはり軽い相手からはじめ、最初は攻められないようにする。

サッカーでははやくから患肢とボールとを馴染ませるようにする。全力でまっすぐに走れるようになったら、横の動き、カット、ターンなど不安な、危険な動きを徐々に練習してゆく。キックもいろいろな種類のキックを、ゆっくり〜力強く、不安な動作を十分に練習。 全身の筋力強化も忘れずに並行して継続して行う。

総合的な運動を始めるとどうしてもかばいながら行なうために、力の差が出てくる場合があるが、これは危険。筋力のアップは、総合的練習とは別に続けて行なう。 完全練習復帰までには予測される危険な、不安な動作を十分に繰り返し練習することが大切。 練習、試合に復帰して、自分ではよいと思っても、危険な状態であることもある。術後1年過ぎても最低2年までは定期的に診察を受ける。

術後2,3ヶ月と1年過ぎにMRIを撮る。 脛骨の釘については押して痛い場合には抜釘を勧められる。運動の現役の場合は術後1か月は復帰に余裕を見る。入院は3泊4日で、特にリハビリは必要ない。

通常一年間にて、リハビリは終了だが、術後2年での筋力バランス評価を含む定期検診を必ず受ける。筋力バランスを崩していると、再度怪我をする危険性が高くなる。 また、定期検査は術後2年の他に、5年、10年で行うことが、国際的にも推奨されている。

  • 柔軟性のある膝  
  • 筋力回復のよい膝  
  • 不安感がない

が自覚的回復度が高いポイント。筋力回復に精力的になること。

運動の目標を持って、それを遅くとも9ヶ月で達成するようにする。

  軟骨、靱帯のためによいとされる成分
  変形関節症は長い年月使われ続けた関節の間にある軟骨が擦り切れてつぶれ、元に戻らなくなってしまった状態。グルコサミンは新しい軟骨の生成を促進し、変形関節症の進行を食い止め、場合によって治癒に向かう効果があるといわれている。

グルコサミン(Glucosamine、化学式C6H13NO5)は、グルコースの一部の水酸基がアミノ基に置換されたアミノ糖の一つである。 動物においては、アミノ基がアセチル化されたN-アセチルグルコサミンの形で、糖タンパク質、ヒアルロン酸などグリコサミノグリカン(ムコ多糖)の成分となっている。N-アセチルグルコサミンは、アスパラギンにマンノースを中心とするオリゴ糖鎖が結合するN結合型糖タンパク質の骨格をなすほか(キトビオース構造)、更に複雑構造を持つ糖鎖の主要構成糖である。ヒアルロン酸は、軟骨に大量に存在するプロテオグリカン複合体(アグリカン、ヒアルロン酸、リンク蛋白質の3成分を中心とする複合体)の中心を占める巨大なグリコサミノグリカンである。ヒアルロン酸は、保湿物質として、あるいは軟骨のようなクッション作用を持つ組織の成分として重要である。 グルコサミンは魚や動物のムコ多糖類に含まれる成分で、かにやエビなどの甲殻類のキチンに多く含まれているが、食品の中にはごく少量しか含まれてない栄養素。

グルコサミンの安全性

カニ由来の原材料を使用している場合、甲殻類アレルギーのある人は使用を控える。若い人が長期にわたって摂取すると、自然な軟骨再生力が低下する可能性がある。またグルコサミン摂取による血糖値、血圧、血中コレステロールおよびトリグリセリド値の上昇などが報告されているので、糖尿病、高脂血症などの患者は注意して利用することが必要である。妊娠中・授乳中の安全性についてはデータが十分でないことから使用を避けるべきである。

  参考ホームページ
 
  プロレスラー、格闘家の靭帯負傷
 

全日本プロレス 

太陽ケア 

「2002世界最強タッグ決定リーグ戦」最終戦が、小島とのコンビで炎武連夢と対戦。14分39秒ラリアットで小島が田中を下し、「最強タッグ」個人2連覇を飾ると共に第47代世界タッグ王座に君臨した。しかし試合途中に右膝前十字靭帯断裂の重傷に見舞われ、長期欠場を余儀なくされた。

新日本プロレス 

蝶野正洋

精密検査の結果「左膝関節前十字靭帯断裂、半月板損傷」と 発表した。1週間前に関係者が明かしたときは「前十字靭帯と半月板の損傷」で全治2カ月だったが 再検査の結果、さらに重傷と判明。
佐々木健介 変則タッグマッチの試合中に左足腓骨骨折・靱帯断裂の重傷を負い、以後10ヶ月間戦線離脱を余儀なくされる。

NOAH 

三沢光晴 

タイガーマスク時代に左膝前十字靭帯断裂を負い、衝撃で抜けてしまう膝関節を リング下でこっそり入れながら闘っていた。
小橋建太 2001年に右肘、両膝合わせて5度の大手術を行い長期欠場となるが、1年1ヵ月ぶりの02年2月17日、武道館大会で前十字靭帯不完全断裂となり再欠場。
丸藤正道 試合中に左足前十字靱帯損傷

ビッグマウス

前田日明

RINGS 旗揚げ前にすでにUWF時代の古傷の左膝前十字靱帯を部分断裂していた。その後の試合で左膝内側側副靱帯の損傷も生じ、後十字靱帯まで断裂。しかし「左足がなくなってもやります」と前田は必死の覚悟で試合に挑んだ。左膝を2回も手術し、左膝前十字靱帯、左膝後十字靱帯を人工靱帯にした。

GRABAKA 

菊田早苗

菊田が靱帯を断裂し、近藤との対戦が延期されることになった。練習中に、マットが汗でスリップし、その時に内側靱帯をバキッという感じで、はがれるような感じで内側靱帯部分断裂。

極真空手

黒澤浩樹

「PRIDE−1」の試合で黒澤は1R中盤で右膝十字靱帯断列、内側靱帯が完全断列、ハムストリングス筋断列、しかし尚も下段蹴りを放ち続け、ドクターストップによるTKO負け。
須藤元気 左ヒザの靱帯を損傷
藤田和之 左ひざの靱帯を損傷

プライド

ヒース・ヒーリング

Hero's大会でのサム・グレコ戦でACL(膝前十字靭帯)の損傷。ヒーリングは左ハイキックを放ったが、右足で何かがはじけた感じと共にひざを抱えて急にキャンバスに崩れた。
   

さまぁ〜ず三村

靭帯断裂全治3 カ月
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